Vol.21
 

箱根ホテル 期間限定Lounge&Bar「蒼幻」のポスター

冬。

もう17時にはまっくら。

観光で来てるお客様は皆、お食事前の温泉にのんびり浸かっている頃でしょうか。

箱根の夜は静かです。 昼間の賑やかさは、お日様と一緒にどこかへ消えてしまうようです。

夜ふと、何の音も聞こえないことに気がつくのです。 音がしないがために、聞こえない音に気づく、という方が正しいかもしれません。

ふっとしたとき、 何の音も聞こえない中に、風の音、葉っぱの揺れる音、冷蔵庫や電化製品の音が、深くしーんとする中に聞こえてくるのです。

誰もいない、という感覚。


今年の夏は台風が多く、雷もよく鳴りました。 台風の夜、人っ子ひとりいない山の中で、雷が光る。> 青むらさき色の中に、その一瞬だけ、木や建物が照らされる様子は、まるでホラー映画のワンシーンのようです。
取り残されたような怖さと、この美しさを自分ひとりで見ている、という優越感。

箱根の冬は今から厳しくなります。 寒がりの私にはつらい季節です。でも、冬のあの張りつめた空気に顔が触れた時の、しゃんとする気持ちは、なかなかいいものです。

寒くて寒くて、ストーブの前で小さくなって、ふと窓をあけた時に顔を刺す、あの冷気。
ベランダに出ると、白い息の中、満天の星とお月様。
「はあ」と寒さを忘れる瞬間。

夜中に起きだして出かける富士山の撮影は、ものすごく寒いのですが、なかなか味わえない感動が待っています。

暗闇の極寒の中で富士山は凛としたまま。まるで、その時間、自分だけがその自然の美しさを独り占めしているかのようです。
寒い寒い空気の中で、富士山を眺め大きな空間の中にぽかんと立っていると、幽体離脱でもしたみたいにミニチュアの自分を感じるのです。

私は写真家ではありませんが、写真家はこの気持ちを、自然からの恩恵を、全て一枚の写真に表現しようとするのでしょうか。その力が写真の力となるのでしょうか。

自然に挑んではいけない、と誰かの言葉を思い出しました。
自然の中に抱かれていればよい、と。
そういうものなのでしょうね。>

2004年のアカフジ日記は今回で最後です。

よいお年をお迎えださい。

2005年へつづく

                                                文/ 詠

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遠藤 桂プロデュース期間限定バー&ラウンジ「蒼幻」が箱根ホテルにオープンします。

遠藤 桂の撮る富士、硝子屋PRATO PINOの灯とともに、幻想的な空間を演出します。

期間限定のオリジナルカクテルもご一緒にお楽しみください。

会期:2004年12月11日(土)〜2005年1月16日(日)

会場:箱根ホテル1F「イル・ラーゴ」

Open hours:  8:30-17:00 ラウンジ
       17:00-23:00(22:30L.O) バー「蒼幻」

協力:銀座クライスラー 加賀谷治男

映像協力: 籔内佐斗司

      タイトル;羯磨会(かつまえ)
      制作著作;籔内佐斗司
      映像制作;CAD CENTER

箱根写真美術館が出来上がるまでの様子

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