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画廊で企画される「グループ展」も、複数の作家がひとつの展覧会を作り上げるという意味ではコラボレーションです。また作家が切磋琢磨して真剣勝負を挑むような「グループ展」の企画は、画廊主の手腕と器量のみせどころです。私のように無所属で個展を中心に活動し、作家たちと触れ合う機会の少ない者としては、面白い顔合わせの「グループ展」はとても楽しみで、声を掛けられれば極力参加するようにしてきました。今年も、現美展(五都美術商連合会)や同じ世代の日本画家たちとの「昊々会」(小林画廊)、澁澤卿さんとのふたり展(木田画廊)、古いおつきあいのいくつかの画廊でのグループ展に加えていただきましたが、たくさんの作家と競い合えることはとても幸せなことです。またなんといっても、美術業界では日本画と洋画が主流です。彫刻は、ほんの少数派ですから、画商さんが企画する「グループ展」では、寄席で例えるなら落語や漫才のあいだに出てくる「ボーイズもの」、懐石料理の「箸休め」といった趣がなくもありません。それゆえに何かと目立ってしまうという特典がなきにしもあらずです。
私は、自分の作品が美術という範囲にとどまることなく、異なった分野の才能とともに作り上げる総合芸術の一翼を担えるような仕事をしたいと考えています。建築家やまち作りの担当者と一緒に進める「Art for the Public」と名付けた一連の仕事もコラボレーションのひとつです。また十年以上暖めている企画としては、仮面劇があります。脚本家、演出家、音楽家、照明家、俳優、舞踏家、衣装デザイナーなどあらゆる分野のひとたちと作り上げる総合芸術、これには長い時間がかかるでしょうが、いつか必ずスポンサーやプロデユーサーなど素晴らしい人組みが自然にできあがるときが来ると信じています。
この秋から、とても意欲的な巡回展が始まります。「籔内佐斗司、“花”と出会う」と題されたこの展覧会は、東京、名古屋、大阪、福岡の四つの画廊が私の作品を三人の花を扱うアーテイストに提供し、思う存分料理をしてもらおうというものです。素晴らしい「花」のアーテイストたちと私の作品が織り成すコラボレーションは、必見の価値ありとお薦めいたします。※
月刊美術 1998年11月No.278 より抜粋
(彫刻家 籔内佐斗司)
※この文章は1998年11月号からの抜粋ですので、書かれてある展覧会はその当時のものです。
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